キャラ研発信
サマリー
『耐久経験消費財としてのキャラクター商品に対する消費行動の分析』
●研究目的:
映画やテレビで観たり、友人が持っていたり、店頭で売られていたりと、いろいろな状況で私たちはキャラクタに接触する。キャラクタという名が示すように、それは何らかの人格をもつ可能性が強いものである。キャラクタに人格や性格が付与されると、同一のキャラクタへの感情的な関与が高まり、キャラクタへの接触経験が増加し、キャラクタが持つ価値がますます大きなものとなると考えられる。この過去から現在までの接触経験によって得られる価値を測定することが本研究の目的である。
●研究概要:
キャラクタへの態度を構成するものには認知、感情、行動三つの側面がある。本調査は、キャラクタ商品への接触を通して獲得される感情的あるいは行動的な側面に焦点を当てて、分析をすすめた。測定法は、経験価値を構成する好意的な態度を質問紙法で探り当てた。バンダイキャラクタ研究所の先行調査データを分析した予備分析の結果、先行調査の質問項目が分析に有効であることが判明した。そのことを考慮して本調査での質問項目を決定した。
●対象:
小学生4・5・6年から社会人40代までの2090人
●結果:
経験価値を構成する要素として、「励まし」、「癒し」、「接触」の三変数が確認でき、経験価値スケールとしてモデルが有効であることが確認できた。さらに、個々人の、経験価値変数と「接触」変数の二変数の値を算出し、消費者を四つのセグメント
セグメント1:接触も経験価値も非常に高い→ロイヤルセグメント
セグメント2:接触も経験価値も低い→無関心セグメント
セグメント3:接触は大きいが経験価値が若干低い→クールセグメント
セグメント4:経験価値はそこそこだが接触が低い→未活性化セグメント
に分割することが有効であることがわかった。
特に、四つのセグメントのうち感情的に最もホットでしかもよくキャラクタに接触する「ロイヤルセグメント」に関しては、ライフステージ分析を行い、加齢とともに、
他のセグメントに移行してゆく様子が明らかになった。
次に、キャラクタの選好傾向をセグメントに対応させる、選好回帰分析を行った。
取り上げたキャラクタが10個と少なかったが、それぞれのキャラクタの選好傾向と経験価値や接触傾向との関係がビジュアルに把握できる結果となった。
最後に付録として、キャラクタのパーソナリティ分析を行った。被験者はかなり微妙な性格の違いを連想できることが明らかとなった。今後この分析を積み重ねることで、キャラクタ商品の開発やブランドコミュニケーションのためのブランドパーソナリティと対応したキャラクタ選定などに利用できるかもしれない。