キャラ研発信
サマリー
『幼児によるキャラクター受容と理解に関する研究』
●目的:
子ども(性役割およびキャラクター特性の認識=認知発達)
・養育者(キャラクター選好および買い与え程度=養育観)
・キャラクター(特徴)の3者の観点から、子どもによるキャラクター受容と理解の関連を明らかにする。
●研究対象:
保育園年少・年中・年長の幼児ならびにその保護者
●研究概要:
ウルトラマンコスモス、仮面ライダーアギト、ガオレッド、どれみ、セーラームーン、
キティ、アンパンマン、バーバパパ、ドラえもん、ヤバイバ、バイキンマン、オヤジーデの
各キャラクターに対して、以下の調査を行う。
・幼児用調査 1対1の面接法により、次の質問内容を尋ねる。
(1)
各キャラクターの好き嫌いの評定
(2) 各キャラクターについての知識の評定
(3) 性役割の認識
(4)
キャラクターの特性の認識(そのキャラクターが優しいかどうか)
・保護者用調査 質問紙調査法により、以下の点を質問。
(1)
各キャラクターの好ましさ
(2) 各キャラクターの買い与えの程度
●結果と考察:
まず、キャラクターの好き嫌いの評点をもとに因子分析を行い、男児キャラクター(BC=ウルトラマンコスモス、仮面ライダーアギト、ガオレッド)、女児キャラクター(GC=どれみ、セーラームーン、キティ)、中性キャラクター(NC=アンパンマン、バーバパパ、ドラえもん)、悪役キャラクター(EC=バイキンマン、ヤバイバ、オヤジーデ)の4つの因子を抽出した。
幼児において、3歳の年齢で既に男児はBC、女子はGCを好むこと、各学年を通して自分と同じ性カテゴリーのキャラクターについてよく知っていることが確認された。また性カテゴリーの認識はもともとあったキャラクターの好みを強化しているものと考えられた。一方キャラクター特性の認識においては、女児がGC・NCを優しいとしたが、男児にはそのような傾向は見られなかった。
優しさについての認識は、年少時のキャラクター選好、さらに女児の場合は特に異なる性のキャラクターならびにECの選好に影響を及ぼしていた。
保護者は、男児にはBC、女児にはGCを与え、NCを年少ならびに年中児に多く与えていることが明らかになったが、保護者によるキャラクターの好ましさと子どもの性別・学年、子どものキャラクター選好の間には関連が見られなかった。同様に、保護者によるキャラクターの好ましさ・買い与えの程度と、子どものキャラクター特性理解・キャラクター選好においても関連は認められなかった。
また,共分散構造分析の結果から、子どものキャラクター選好に影響を及ぼしているのは、子どもの性と子どものキャラクター認識であった。BCの場合、子どもの性別がキャラクター認識と同様、キャラクター選好に直接影響するのに対して、GCの場合は子どもの性がまずキャラクター認識に影響を及ぼし、それがキャラクター選好に影響するという関係であった。
他方、保護者側の要因は、子どもの性や年齢に応じてキャラクターを買い与えるということ以外子どものキャラクター選好に直接的に影響しなかった。以上のことから、子ども達は、自らの性やキャラクターについての自身の認識から、主体的にキャラクターを選好していると考えられる。